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Beethoven第九交響曲

気づけばもう12月。早いもので今年も終わりが近づいてきました。今年も年末の恒例行事として「第62回石川県音楽文化協会年末公演」のベートーベンの第九交響曲を聴きに行ってきました(去年のことはこちら)。

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第九は私にとって特別な楽曲です。年末のこの時期に聴くと、1年の締めくくりとして気持ちがリセットされ、また新しい年への希望が湧いてくるからです。

今年の演奏会場も昨年と同じ金沢歌劇座でしたが、雰囲気は少し違いました。今年は指揮者が新しい方に変わり、オーケストラの演奏もよりダイナミックで情熱的だったように感じました。特に第4楽章「歓喜の歌」の合唱部分では、会場全体が一体となり、心が震えるような感動を覚えました。

今年は特に指揮者の方が印象的でした。前から2列目の席で見ていたこともあり、その後ろ姿が間近に見えたのですが、オーケストラを操る姿がとても素敵でした。方々に目をやり、大きな身振りで指揮をするその姿は情熱的でいて、それでも優しさに満ちており、演奏者たちを称えるような雰囲気が伝わってきました。

第九交響曲(作品125)はベートーベン最後の交響曲であり、その壮大さと革新性が際立っています。特に第4楽章は「歓喜の歌」として知られ、シラーの詩に基づく合唱が加わることで、音楽がさらに力強く、希望に満ちたものとなっています。

❖第1楽章: 重厚で荘厳な始まり。ゆっくりとした導入が印象的です。
❖第2楽章: スケルツォの形式で躍動感があり、リズミカルな要素が際立ちます。
❖第3楽章: 静かで美しいメロディが続く、心に染み入るような音楽。
❖第4楽章: 合唱が加わることで音楽が最高潮に達し、「すべての人は兄弟になる」と力強く歌われるシラーの詩が、聴く人に感動を与えます。

この構成の中で、第4楽章が最も有名ですが、それぞれの楽章に込められたメッセージがあり、通して聴くことでベートーベンの情熱や思想に触れることができます。

演奏を聴きながら、自然とこの1年を振り返る時間となりました。仕事で大変忙しい日々でしたが、この曲を聴くことで、一度立ち止まり、自分自身を見つめ直す機会を得られました。と同時に、来年はどんな1年にしようかという思いも膨らんできました。

「第九を年末に聴く」という習慣は、日本では特に馴染みのある文化ですが、まだ聴いたことがない方も多いかもしれません。ぜひ一度、生演奏で体感してみてください。音楽の力で心が洗われ、新しい年に向けてポジティブな気持ちになれること間違いなしです。

来年もまた、この感動を味わうために第九を聴きに行きたいと思います。皆さんも、素敵な年末をお過ごしください!