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お知らせと活動

【研修】いま不動産の鑑定評価は 不動産鑑定士とDX

岩手県盛岡市で開催された「第38回不動産鑑定シンポジウム」に参加しました。

お昼前に盛岡に到着!

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お仲間と早速、盛岡冷麺探しに。。。最初に行ったお店はいっぱいで、次のお店に入ることができました。

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辛さが選べるということなのですが、どれくらいがいいかわからなかったので、辛みは別にしてもらいました。途中から辛みを足して味変させて、とても美味しかったです✨やはり本場のは美味しいですね⤴(昼間からビール飲んでますっ)

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無事会場に到着しました。全国から約280名の不動産鑑定士が集まっており、能登半島地震の住家被害認定調査にご参加いただいた方もたくさんいらっしゃって、うれしい再会となりました。

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第38回不動産鑑定シンポジウムの開幕です。

東北大学災害科学国際研究所の越村副所長による「津波被害予測・把握技術の最前線」と題しての特別公演から始まりました。

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令和6年能登半島地震での津波伝播の特徴をシミュレーション映像で確認することができました。能登半島と富山湾の特徴的な海底地形から、私の住む金沢までどのように津波がやってきたのかとてもよくわかりました。

また、モバイル空間統計を利用して、地震直後、人がどうように移動したのか、具体的には、海よりは山の方へ、標高が低いところよりは高い方へ、一目瞭然でした。おそらくそうであろうことが客観的なビジュアルデータで確認できると説得力もあり、しかもわかりやすいです。

東北大学災害科学国際研究所では、企業と協力の上、リアルタイムで津波の浸水予測が可能なシステムを開発しているそうです。

東日本大震災の時に経験したこと、つまり

・津波の襲来状況に関する情報が断片的で全体像がつかめなかった

・特に内陸の浸水状況や被害状況の把握は困難を極めた

・被害状況の分からない中で対応を強いられた

から、迅速な対応ができるように。

リアルタイム津波浸水被害予測技術では、津波高さだけではなく、内陸への広がり(浸水域)や起こりうる被害を予測できるそうです。地震発生後30分で内閣府に情報を提供できるそうです。

いつ何時大きな災害があるかわからない状況ですので、過去の教訓を生かし、活かせる技術をどんどん伸ばしていってほしいなと思いました。


❖ JAREA-DXの概要

日本不動産鑑定士協会連合会(JAREA)として、DXにどのように取り組んできたのか、これからどのように進めていきたいのかについての報告がありました。私が所属する情報安全活用委員会でもその一翼を担っており、今後活動を予定しております。

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❖ 連合会におけるDXの現状と今後

資格者とAIというお話が非常に印象的でした。AI技術が日々進化していますが、AIが担う分野、人間が担う分野をうまくすみわけし、業務の効率化が図られるのが一番です。あるアンケートで、人工知能の医療現場での活用について、賛成意見が38.1%,反対意見が11.2%だったそうです。お医者さんではなく、AIに病気を判定してもらうということですが、賛成意見は「根拠が明示され結果に納得できそう」が54.8%で、「待ち時間のストレスが緩和」が46.7%と続いています。一方反対意見は「診断に対しての責任の所在が不安」が66.1%、「自分の感情や状況を理解してもらえると思えない」」が62.9%と続いて言います。なるほど、どちらの意見も納得ですね~

将来も人(専門家)は機械より信頼され続けるのかという問いかけがあり、こればまさに「ミシュランvsぐるなび」「目の前の医者は手術を勧めるvsAIは投薬治療を勧める」ということで、確かな情報と不確かかもしれないがたくさんの情報を基にした結果のどちらを選択するのかという問題で、一体どっちを信頼したらいいのでしょうかね~??

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❖ 不動産鑑定会社におけるDX導入事例

いろいろなDXをすでに取り入れている鑑定業者の紹介がありました。不動産鑑定業者は小規模な形態のものが多く、なかなか大々的に設備投資をしてDXを取り入れるというのは難しい状況にあります。でも実際に、RPAを利用して自動転記や登記簿謄本の自動取得が行われており、すごいな~と感じました。また、PADを利用してドキュメントの自動PDF化、スクレイピングによる情報取得、AIによる文書チェックなどなど、もうこんなことまでできるのかと大変驚きました。

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❖ パネルディスカッション

後半はパネルディスカッションとなり、様々なお話を聞くことができました。

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そして最後は「盛岡宣言」なるものが出され、シンポジウムは終了となりました。有意義な時間でした。

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来年の不動産鑑定シンポジウムは神戸で開催されるとのこと。令和7年は阪神淡路大震災から30年の節目の年となり(早いものですね・・・)、震災に関するテーマで開催されるそうです。

来年は神戸へGOですね!それを目標に日々の仕事を頑張りたいと思います。