2022.07.20 「第13回石川県不動産市況DI調査(令和4年4月度)」公表
私の所属する「公益社団法人石川県不動産鑑定士協会」と「公益社団法人石川県宅地建物取引業協会」が共同で行っている「石川県不動産市況DI調査」の第13回分が公表となりました。
DIとは、現況や先行きの見通し等についての定性的な判断を指標として集計加工した指数です。DIとして有名なものには、景気動向指数(内閣府が公表している景気の動向指数)や業況判断指数(日本銀行が公表している景気判断の指数)があり、景気の将来の動向を予測する上で重要に指数となっているものです。
令和4年4月時点、実際に不動産取引にかかわっている不動産業者の感覚としては、
「石川(全体)の住宅地の実感値は改善、予測値は悪化。」
「石川(全体)の商業地の実感値は改善、予測値はやや改善。」
DIは地価が「上がる」との回答比率から「下がる」の比率を差し引いて算出しています。
住宅地の今回(令和4年4月1日)の県全体の地価動向DIは、+27.4ポイントであり、前回(令和3年10月1日)と比べると19.2ポイントの改善となった。なお、前回時点における半年後の予測値は▲1.6ポイントとなっていた。
半年後(令和4年10月1日)の予測は、今回調査時点と比べて11.2ポイント悪化した。依然として新型コロナウィルスによる感染が継続していることに加え、不安定な海外情勢による建築資材の高騰等も影響しているものと推察される。
商業地の今回(令和4年4月1日)の県全体の地価動向DIは、▲2.3ポイントであり、前回(令和3年10月1日)と比べると29.9ポイント改善した。なお、前回時点における半年後の予測値は▲29.5ポイントとなっていた。
半年後(令和4年10月1日)の予測は、今回調査時点と比べて1.4ポイント改善した。コロナワクチンの接種や、県民旅行割等の需要喚起策により、人流が増えることへの期待感によるものと推察される。
(住宅地)
❖ 地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは手取川地区が最も高く+70.0ポイント、また最も低かったのは奥能登地区の▲50.0ポイントであった。
❖ 金沢市は、第10回調査(令和2年10月1日)で▲8.9ポイントとコロナ禍の影響を受けたものの、その後は第11回調査(令和3年4月1日)で±0.0ポイント、前回第12回調査で+8.9ポイント、今回は上昇傾向が強く+41.1ポイントとなっており、回復傾向が続いている。小松市は前回調査よりより改善が見られるものの、▲8.3ポイントとマイナスの数値となっている。一方、白山市は前回+50.0ポイント、今回が+100.0ポイントと上昇傾向が顕著になっている。
❖ 半年後の予測値については、奥能登地区が横ばい、能登地区・南加賀地区が改善している。一方、県央地区・手取川地区では、予測値が悪化している。
(商業地)
❖ 地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは手取川地区が最も高く+25.0ポイント、また最も低かったのは奥能登地区の▲66.7ポイントであった。
❖ 金沢市は、第10回調査(令和2年10月1日)で▲18.8とコロナ禍の影響により初めてのマイナスとなり、第11回調査(令和3年4月1日)で▲43.9ポイントとなったが、その後前回第12回調査で▲28.9ポイント、今回は▲6.4ポイントと、マイナス幅が縮小してきており、改善の傾向が見られる。なお、半年後の予測は+4.3ポイントとプラスに転じている。小松市は今回▲9.1ポイント、半年後は▲18.2ポイントと予測されている。白山市は今回±0.0ポイント、半年後は▲33.3ポイントと予測されている。
❖ 半年後については、奥能登地区・県央地区で改善、能登地区・手取川地区・南加賀地区で悪化と予測されている。
詳しくは「公益社団法人石川県不動産鑑定士協会」のホームページをご覧ください!☟☟☟
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