2021.11.06 事業分析
久しぶりに事業分析を伴う鑑定評価を行っています。
これまで、事業分析を伴うアセットとしてホテル、ゴルフ場、老人福祉施設などの評価をしたことがありますが、今回は初めてのアセットタイプでいろいろ資料を調べながら作業をしています。関連するデータがあるアセットとなかなかデータ化されていないアセットがありますが、今回のは、データ化されておらず、評価にやや困難を伴うのですが、以前よりはインターネット上でいろいろな指標やデータが入手しやすくなったなと感じています。
不動産の評価なのに、なぜ、事業分析も??
と思われるかもしれません。
鑑定評価の手法の一つである「収益還元法」を適用するときに、まず、対象不動産の事業分析(過年度の推移分析)を行った後、将来における事業収支の予測及び安定した平年度事業収支の査定を行います。次に、当該将来における事業収支の予測及び安定した平年度事業収支に基づく負担可能賃料を求め、当該賃料に基づき収益還元法(直接還元法・DCF法)を適用するからです。
事業収支を分析の上、GOPから現行賃料の負担水準の検証、又は、負担可能賃料の査定が必要になります。
GOPというワードが出てきます。GOPとは??
Gross Operating Profitの略であり、ホテル業界ではよく利用される利益指標の一つで、総営業利益率などと訳されることがあります。鑑定評価においてはネットキャッシュフロー(NCF)を査定する必要があることから、会計上の費用である建物の減価償却費を除く必要があります。そのほか、不動産関連費用として、地代家賃、固定資産税等、設備保険料等も控除して、不動産関連費用控除前の利益を求めます。このGOPの額、GOP比率が重要となってきます。
EXCELを駆使していろいろ検討するの、大好きです!
・・・まだ結論には達していないのですが、きちんと説明責任を果たせる鑑定評価書となるよう、いろいろな資料や過去の鑑定評価書(別アセットですが、参考になります)などを見ながら、検討を進めていますっ!
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