2021.04.28 桐野夏生「柔らかな頬」
投稿時間 08:00
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子供がいなくなったのは、自分のせいなのか?自業自得なのか?
いつまで探すのか?心の折り合いはどうやってつければいいのか?
世間の目と自分の心、その行動は自分の心に正直なのか?世間体のためにやっているのか?
関係する人の心の中。どこまで心配すれば(寄り添えば)よいのか?いつまでそのような気持ちでいればいいのか?
ひとつの出来事で大きく人生が変わってしまう(振り回されてしまう)。
やっぱり面白いのは、人間の心。普段どう表現してよいかわからない感情をものの見事に表現した作品で、大変読みごたえのある本でした。
カスミと内海の対照的な感情が面白かったです。
読み終わってしまうのが嫌で、あえてゆっくりゆっくり読みました。結論がどうなるのかと思いましたが、なるほどという感じで、真相は闇の中ですね。
主人公は恋愛におぼれ、家族を捨ててもいいと思ってしまい、(そのせいではないですが)結果がこうなってしまった。いろいろな大変なことがあると逃げ出したい(一人になりたい)と思ってしまうことがありますが、思っているだけなので、現実になってしまうと困るので、そういうことは思わないようにしようと思いました💦。