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石川県内市町の過去1年間における人口移動の特徴を見てみた

不動産の価格に影響を与える要因はたくさんあります。令和元年10月の消費増税、その後の景気後退の動き、そして今年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の拡大・・・。直近の土地価格の見極めはとても難しくなっています。このような経済情勢の動きに加えて、人口減少というのも不動産の需要に大きく影響を与えるものになります。

平成30年10月1日から令和元年9月30日までの1年間の石川県内市町の人口の増減を見てみました。

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石川県の人口は、すでに減少局面に入っています。そして県庁所在地である金沢市の人口も減少に転じています。

この1年間で人口が増えているのは、①野々市市、②かほく市、③能美市だけです。そのほかは減少しており、特に能登方面の減少が目立ちます。

人口の増減には、「自然動態」による増減と「社会動態」による増減がありますが、それぞれを見てみましょう。

「自然動態」とは、出生・死亡に伴う人口の動きであり、プラスとなっているのは野々市市だけです。「住みよさランキング2020」で全国1位となった野々市市は、区画整理による人気の住宅地が多く、若い世帯がたくさん暮らしています。

「社会動態」とは、大学進学や就職、マイホーム取得による引っ越しなど、転入・転出に伴う人口の動きですが、プラスになっているのは、①かほく市、②白山市、③能美市、④津幡町、⑤野々市市、⑥小松市です。転入・転出が、県内間の移動が多いのか、県をまたぐ移動が多いのかについて、各市町の動きを見てみると、小松市を除いて、上記の社会動態が増えている市町は、白山市、かほく市、能美市、野々市市、津幡町の順で、県内の他の市町からの転入が超過しています。つまり、転入超過は県外から人が来るからではなく、県内での人の移動によるものなのです。住宅取得支援制度が充実している市町への移動が見られており、限られた人口を県内市町で取り合っている状況にあるようです。日本全体でも同じ傾向にありますね。

その他、能登町については、県外からの転入が超過してします。平成27年4月に「能登町定住促進協議会」が発足し、移住支援制度や空き家バンクなどが充実しており、能登の自然が魅力となり、移住してくる人が増えてきているようですね。


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