2018.12.15 【研修】里親制度について
金沢調停協会家事部会の研修会が金沢弁護士会館でありました。
今回のテーマは「里親制度」です。講師は石川県中央児童相談所 常盤秀樹 課長です。常盤課長には、昨年の石川家庭・少年友の会の参観研修会で、児童相談所へ訪問させていただいたときにもお世話になりました。
里親制度のお話に入る前に、県に入庁されてから一貫して福祉畑を歩んでこられたご自身の経歴や、児童相談所での業務、現在の子供を取り巻く環境などを、言葉を選ばず、率直な表現でお話しくださいました。現場での出来事や聞いていて胸が苦しくなるようなお話など、最前線で日々、奮闘されていらっしゃる様子がとてもよく伝わりました。もちろん専門的知識を習得されていらっしゃるので、事象について、どうしてそうなるのかについてその心理的背景を含めてしっかり理解をしたうえで取り組んでいらっしゃいます。「子どもの権利が保障されているか」を常に確認しているそうです。
様々な理由から、自分が生まれた家庭で暮らすことができない子どもさんがいます。こうした子どもさんは、「乳児院」や「児童養護施設」、「里親」家庭などで暮らしています。社会が子どもの最善の利益のために、子どもを養育することを「社会的養護」といいます。割合でいうと石川県内では約15%が里親などの家庭養護、残りが施設養護となっているそうです。
里親には「養育里親」、「専門里親」、「親族里親」、「養子縁組里親」の4種類があるそうです。
国が里親などの【家庭養護】の割合を高めることを決定したそうです。施設養護が必ずしも悪いわけではなく、家庭養護の割合を増やすことにもいくつもの課題があるそうです。
一人一人の子どもに応じた、適切な環境を提供することが一番大事で、「生きづらい」世の中ですが、みんなが協力して子どもの「未来」のために協力することが大事であると痛感しました。