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楡 周平「バルス」

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今の社会のゆがみやひずみについて、特に共感するところが大きかった。やり直しが許されない社会。一度、失敗すると(というか仕事を辞めると)なかなか元のレベルの生活を維持できない状況。正社員という立場で少しずつ給与が上がっていく。年に応じて子どもに係るお金が増えていることに対応して収入も増えていく。そうでないと、安心して結婚、子育てができないですよね。

何のために仕事をするのかということも考えさせられた。「生活のため」「自己実現」「趣味を楽しむため」・・・。いろいろあるが、その先に「希望」がないとつらい。派遣では一定の賃金で、使う側には人員の調整もしやすく、人件費も読みやすいため、メリットは大きいが、その立場の人にとったら・・・。働いた分がそのまま収入となるので、体を壊したらおしまい。不安定な立場で、将来のためではなく一日一日をなんとか過ごすために働く。身近でそのことを感じる出来事もありました。明日は我が身・・・。

大企業に就職することを勧める親。大企業に就職することができて安心したと思ったら、大規模なリストラ。決して無能ではないのに、潰しがきかないというか、それまでの給与水準をもらえることができる仕事はない。

どんな仕事をしても安心がなく、人事評価など常に自分を試される機会が続き、相当メンタル強くないと乗り超えられない時代ですね。夢も希望もない。救いもない。前向きに素直に頑張っていけるだろうか?本人の能力次第なのでしょうがそんなに立派な人ばかりじゃないよ。我が子を待ち受けている将来の社会を憂いています。

物流が止まった時のダメージは計り知れないですね。すっかり便利で頼り切っているシステムですが、安いものには理由がある。その裏の構造、犠牲になっているもの、回りまわって自分、社会に返ってくるということ。長期的に考えないといけないですね。